米国株のAT&Tが2019年第1四半期(1-3月)の決算を発表しました。
結果的には、アナリストの予想を下回った結果だったため株価は大きく下落しました。
AT&T株価
参照:Yahoo!ファイナンス
株価は決算発表後4.08%下落しました。下記に決算の内容をまとめます。
決算の概要
主な1Q決算の概要は、
・EPS(NON-GAAP)は市場予想と一致したが、売上高が市場予想に届かなかったため約4%の株価暴落
・携帯電話サービスの加入者は20万4000人の減(アナリスト予想は5万人減)
・テレビの顧客は62万7000人減(アナリスト予想は38万9000人減)
・昨年850億ドルを費やしてタイム・ワーナーを買収しコンテンツを入手した。現在は負債の縮小に注力しており、純負債を23億ドル削減。債務を圧縮するため、オンライン動画配信サービスHulu(フールー)の株式を売却し、ニューヨークのマンハッタン西部にあるオフィスビルを売却した
決算の内容
AT&T 財務諸表
参照:AT&T 1Q決算報告書より
売上高
売上高は448億ドルで、前年の380億ドルから17.8%増しています。
この増益分はタイムワーナー買収により増えたもので、コンセンサス予想の451億1000万ドルには届きませんでした。
EPS(1株利益)
EPS(GAAP)は0.56ドルで、前年は0.75ドルでしたので、調整前EPSは25%の大幅減益です。
ただし、EPS(NON-GAAP)は0.86ドルで、前年は0.85ドルでした。調整後EPSは市場予想通りでした。
無形資産の償却費、退職給付、買収関連費用等の減損等特殊要因による損益を控除したNON-GAAPで見ると増益を達成しています。
キャッシュフロー
キャッシュフローと資本詳細
参照:AT&T 1Q決算報告書より
営業キャッシュフローは111億ドルで、前年の89億ドルから24%増しています。
そして1Q純利益41億ドルに対して営業キャッシュフローは111億ドルなので、こちらも純利益を営業キャッシュフローが上回っているので問題なしとなります。
営業キャッシュフローマージンは、15~30%が理想とされていますが、
111億ドル(営業キャッシュフロー)÷448億ドル(売上高)=24.7%と前年同期の23.5%を上回っています。
フリーキャッシュフローは、111億ドル(営業キャッシュフロー)-54億ドル(投資キャッシュフロー)=57億ドルとなり、昨年の28億ドルより大幅に増えています。(※決算書では59億ドルですが、Yahoo!ファイナンスで計算すると約57億ドルでした)
コメント