先日、エクソン・モービル【XOM】に追加投資を実施しました。
同社は説明するまでもなく、米国のエネルギー企業であり、スーパーメジャーの最大手と呼ばれる会社です。
石油のメジャーというと、ロイヤルダッチシェル、BP、シェブロン、トタル、コノコフィリップスの6社のことをいいます。
エクソンモービルは日本でも巷で見るガソリンスタンドとして、エッソ(ESSO) 、エクソン(EXXON)、モービル (Mobil)があります。
現在、エネルギーセクターとしてはロイヤルダッチシェル(RDSB)とこのXOMを所有していますが…
このようなエネルギーセクターには賛否両論があるかと思います。
私の考えは以前のブログで記載したとおりなのですが…

【GEM手法を参考にした銘柄選び】と【5年平均配当利回り】を比較し、下値でしっかり追加投資をしていきたい!という考えのもとで資産運用をしています。
エクソンモービル(XOM)へ追加投資!ETFを中心に個別株で補強
米国スーパーメジャーの1角であるエクソンモービルは、誰もが知っているとおり原油や天然ガスの探鉱、生産などを一手に請け負っている超巨大企業です。
現在、米国はシェーンオイル・ガスの技術的革新により、すでに原油国となっています。
その中心にいるのがもちろんこのXOMですし、シェールオイル等の採掘、精製、開発に至るまで幅広い事業を展開しています。
エクソンモービルの最高経営責任者兼会長であるダレン・ウッズ氏も、「これからの石油業界のためには多大な投資が必要」と表明しており、2300億ドルを投資し世界中の石油採掘に着手していくと発表しています。
決算内容は?
IR情報をエクソンモービル公式サイトから見てみます。
参照:エクソンモービル公式サイト
2019年第3四半期
・総収入 65億ドル 前年15%減
・純利益 31億ドル 前年49%減
・EPS 0.75ドル 前年49%減
非常に厳しい決算内容です…
重要なキャッシュフローは…
参照:エクソンモービル公式サイト
こちらも非常に厳しい内容…
特に気になるのはフリーキャッシュフローが配当性向100%を超えてしまい、前年同期に比べて大きく減少しているところです。
配当・セクター別売上は?
XOMは、連続増配37年という配当貴族に分類されており、78年間もの長期間減配していない素晴らしい実績があります。
一時的に配当を出すために借り入れをした過去もあるほど…株主や配当に対して重要視する姿勢があることがわかります。
そんなXOMの四半期配当額は0.87ドルで、現在の年間配当利回りは5.08%と上昇しています。
過去5年間の配当平均は4.02%ですので、十分に追加投資対象として考えて良い水準です。
ですが、配当が上昇している…ということは株価が低迷しているわけですが…その背景としてやはり…
原油安による大幅な売上減益があります。
そして、そのXOMを支える事業体型は大きく4つのセクターに分かれており…その詳細は下記の通りです。
・Upstream(川上)→原油探鉱、採掘、開発
・Downstream(川下)→精製、販売
・Chemical→化学部門
・ Corporate and financing→金融部門
エネルギーセクターというと…原油の探鉱や採掘というイメージが強いのですが、石油精製から開発まで一連のすべての事業を展開しています。
川上事業は原油価格の影響を強く受けるため、原油価格が高くなれば利益が出ますが、下がれば業績が悪くなります。
川下事業では、上記で記載したエッソ(ESSO) 、モービル (Mobil)等を運営し営業活動を実施しています。
セクター別の売上割合は、川下事業が利益の7割以上を占めており、米国外での事業売上も利益の約7割を占めています。
Upstream(川上)→原油探鉱、採掘、開発 | 10% |
Downstream(川下)→精製、販売 | 77% |
Chemical→化学部門 | 10% |
Corporate and financing→金融部門 | 3% |
つまり近年の動向では、Upstream(川上)事業の低迷が大きく利益に影響が出ています。
ですが、原油価格の先読みは…先日の米国イラン間の問題のように予測不可能です。
この原油価格をどのように考えるか?がエネルギーセクターのすべてといっても良いかと思っています。
XOMに潜むその他のリスクとは…
現在、世界的な流れとして環境問題など中心にESG投資が主流となっています。
エネルギーセクターはどうしても環境問題とは相反しない部分があり…
XOMも株主総会で気候変動規制の業績への影響を更に詳しく開示すべきとの声が上がっています。
また、これまでにもタンカー事故等による環境汚染や賠償金など…突発的なリスクもエネルギーセクターにはあります。
まとめ
エクソンモービル…という企業のイメージは…
原油を確保するためなら世界中のどこでも獲得競争に名乗りを挙げて…それが中東やアフリカなどの政情不安定国であろうと、米国政府の方針に逆らおうとも躊躇せずに実施する!という印象がありました。
その印象は今も変わらずにあるのですが…以前のように中国や新興国などの経済成長も鈍化し…
米国のシェール革命による増産、OPECの生産水準に関する規定などもあり…
原油価格が下がることで、XOMやRDSBなどのスーパーメジャーも煽りをモロに受けてしまいます。
ですが、今回の米国イラン間の問題、サウジアラムコなどの動向を見て…
世界のエネルギーセクターの基軸を担っている米国お膝元のXOMにも一部の資産を投資しておくべきだと私は判断しました。
上記に記載した以外にも…もちろんリスクはありますが…
あくまでコアであるETFの分配を底上げするための個別株ですので、リスクは覚悟の上です。
分散はETFが十分に担ってくれているので、これからも優良高配当株が下落している時はコツコツと追加投資をしていきます。
本日も読んでくださり、ありがとうございました。